感情のことば
相談やカウンセリングをおこなうものにとって、言葉に敏感であることは大切なことである。少し前に英語の本から訳された色々な感情のリストを見て自分には<いらいら>とか<無力感>などネガティブ感情の項目にはほとんど馴染みを感じるのに対し<わくわく><有頂天><うっとり><喜びに満ちた>などポジティブな感情のほうに馴染みのないものが多いことを知った。最近少しずつ読んでいる『日本語をみがく小辞典 森田義行 角川文庫』の感情の項目には「日本人の感情は、形容詞で見るかぎり、どちらかというとブルー系統だ、明るい色合いの語としては、、、ほんの僅かの副詞類しか思いつかないとし、過去の日本人の大多数が、自分の思い通りにならない口惜しいことばかりの毎日、周囲に気をつかい、おめおめと生き長らえる情ない人生を送ってきたことと関連があるに違いない。」と著者は述べている。あーそういえばあの話しの中で<恥ずかしい>という言葉もこういうことなのだなと合点がいった。自分はことばについては大雑把であり、言語能力も乏しいままなのでこういう本を読んで多いに感性を磨いていかねば。